リスクも含めて知っておきたい矯正治療のこと

矯正歯科治療を行う上で、リスクも含め知っておきたい事というのがいくつかあります。まず1つが「歯の根っこが稀に丸くなる」事です。専門的には「歯根吸収」と呼ばれ、同じ治療をしていても起きる人と起きない人が存在します。体質によるものとも考えられていますが、明確な原因は分かっていないのが現状です。2つ目に「歯茎にできる三角形の隙間」です。特に成人の患者さんで、非常にひどい凸凹の歯並びを治した時など、歯がキレイに並び歯肉が引き締まった事による隙間が見える事があります。

気にされる方もいますが、健康上は問題はありません。そして3つ目、「歯の安定性と加齢現象」です。歯は矯正装置で容易に動きますが、逆に言えば矯正歯科治療で動いた歯もまた、そのまま放置してしまうと元の位置に戻ろうとするのです。その為、通常は歯を動かす治療が終わった後に保定期間を設け、歯が正しい位置に安定するまでは取り外しの出来るマウスピースなどをするようにします、ところが、患者さんがきちんと装置を使わないとか、連絡しても来院しなくなったり。

そして何年も経ってから再来院し、「こんなになっちゃったんですけど」と再治療が必要になってしまうケースがあるのです。また、加齢や悪い噛み癖などで別の不正が出てくる可能性が無いとは断言できません。せっかく耐えてキレイになった歯ですから、最後まで粘り強く頑張りましょう。